創念|理念
かき日本一決定戦にかける思い
牡蠣(かき)日本一決定戦にかける思い。
1|「殻付き生牡蠣」と「剥き身」の違いを知ってもらいたい!
簡単にいうと、殻付き生牡蠣は生きているのです。なので、オイスターバーに並んでいる殻付き生牡蠣は、あの時点でまだ生きています。
カキは海の中にいる間は、成長したり産卵のために栄養を蓄えようとします。それを水揚げすると、今度は自らの栄養を消費しながら生き延びるのです。とはいえ、その際の生存に必要なエネルギーは非常に少なく、1週間程度であれば、ほとんど痩せることはありません。温度や輸送も含めた保存環境さえよければ、水揚げ後、だいたい10日から2週間は生きています。輸送や保存と書きましたが、カキは温度変化や衝撃に弱いので、これが整っていないと、結局、剥き身と同じになってしまいます。 なので、そういった輸送や保存方法まで含めて運営管理されているオイスターバーで食べる殻付き生牡蠣は「旨みや栄養素の変わっていない活け造り」と同じなので、格段に美味しいというわけなのです。
2|最高の「殻付き生牡蠣」を皆様へ!
全国3000人近い方から回答いただいたアンケートでも「カキを食べるなら生が一番」という回答をいただいております。生は生でも、活け造りである「殻付き生牡蠣」は王様、キングオブキングスなのです。
それだけ皆さんに期待され楽しんでいただける殻付き生ガキも、実は日本においてはまだまだカンブリア紀、黎明期なのです。あまり生食文化のない欧米なのですが、カキだけは別で、古代ローマ時代(約2500年前)から養殖がはじまっており、いまでも「オイスター」といえば、基本的に「殻付き生ガキ」のことなのです。フランスではカキは殻をはずすと法律で出荷すらできません。そういった数千年の歴史から育まれた「フレンチスタイル(レストランにはエカイエというカキ専門のシェフのようなスタッフがおり、あらゆるシーンでカキが食べられる)」やアメリカで生まれた「オイスターバースタイル」は世界中に拡まっており、世界の市場は「殻付き生牡蠣市場」なのです。このように世界中の人が食べている食材は他にありません。
そういった「オイスター文化」は、2004年に世界で一番有名なアメリカのオイスターバーが日本に上陸。話題となり、連日満席。オイスターバーというスタイルが広く知れ渡りました(日本初のオイスターバーは1999年誕生)。それまでは、殻付き生牡蠣といえば、お寿司屋さんでイワガキが出される程度で、他はほとんどが生も加熱も剥き身だったのです。
たしかに「カキ文化」の歴史は日本も長いです。ですが日本の「オイスター文化」はまだまだ若いのです。なので、生産も提供も流通も行政もまだまだ発展途上の最中なのです。数千年の歴史のある欧米に学ぶことで、急速に発展を遂げておりますが、発展途上がゆえのたくさんの問題もございます。生産も、提供も、流通も、行政も。そういった問題はある程度一致団結して取り組んでいかないと解決できない。たとえば行政=カキのための新しい法律の実施や改正など。殻付き生牡蠣どころかカキ自体が、その安心安全への不安要素から行政にあまり理解を得られていないのです。そういった数々の問題を解消し、さらなる創造発展につなげていくには、もっともっとたくさんの方のお力が必要であり、そのためにまずは皆さんに興味をもっていただくこと。
私は「ファミリーを養うこと、幸せにすこと」がなにより素晴らしいことだと思っており、すでにそういった利益や既得権益がある「剥き身市場」に対して否定や革命を起こすつもりなど毛頭ありません。大きな意味ではカキ自体の需要を伸ばすことに繋がると考えており、そのお手伝いをしていきたいと常に思っております。焼きカキも、かきフライも、カキ鍋も素晴らしいと思うからです。
それとは別に、新たな「殻付き生牡蠣市場」をもっともっともっと発展させたい。そして、アンケートでもN0.1の「殻付き生牡蠣」を最高の状態でかきファンの皆様にお届けしたい。日々そう願い活動しております。
3|生産者のモチベーションになる品評会をもっと増やしたい!
欧米でカキ生産者の方にお会いすると「ウチはこの賞を受賞してるから他と違う!」とみんな言います。本当にたくさんの品評会があり、たくさんの賞があります。それくらい差別化にこだわっており、それがモチベーションになっているとのこと。この大会がカキ生産者の皆さんにとっての甲子園になれば。
ただ、現状は保健所の指導もあり「殻付き生牡蠣」の公の品評会の開催は難しいとされ、今大会が実質の日本史上初の品評会となっております。
この大会がたたき台となり、もっと多くの品評会が誕生しますように!。
4|世界の宝である日本の牡蠣(かき)を世界へ!
フランスのカキの99%は日本の牡蠣の子孫だって知ってますか? クマモトオイスターって熊本県特有の牡蠣がベースとなったアメリカのカキなんです! 世界中のカキ生産者が、カキを強くするために「宮城種」を交配しているんです。 ところが・・・肝心の「牡蠣」自体の輸出は、公的統計上は「0」なのです。なぜか・・・それは、世界の市場は「殻付き生牡蠣市場」。日本は「剥き身市場」であるため、世界の市場に流通するためのノウハウや商品がまだないのです。
殻付き生ガキで世界的に有名なフランスは、日本の半分の生産量にも関わらず、売上高はほぼ倍なのです。それは取引価格が高いからです。
オイスターアカデミー、オイスターワールドカップの開催準備を進めており、そのノウハウの伝授と世界進出の機会を創出します。今大会もゆくゆくはオイスターワールドカップの予選会となり、世界への登龍門として、カキ生産者の皆様の世界への一歩となるよう努めております。
そして、アメリカの生産者のようにクルーザーで漁場をまわり、自家用ジェットに乗るような「オイスタードリーム」をかなえてもらえたらと思っております。
5|日本の環境を保全改善したい!
最高の「殻付き生牡蠣」を創るには、最高の環境が必要。最高の環境とは、山からの栄養と海からの栄養の両方を得ることができる海域のこと。
カキ業界の方は、口を揃えてこういいます。山は荒れ放題。日本の平野は狭い。だから海との間には必ず市街地や工場がある。そんな環境で、カキをつくるのは本当に大変なことなんだ、と。加熱カキが多いのはそういった背景があるからなんだ、と。
もし、日本の「殻付き生牡蠣市場」がもっともっと発展したら。世界へ輸出し大きな国益となったら。そうなったら、「殻付き生牡蠣」で生活している人も増え、国も国益のために本格的な環境保全改善に動き出す。それが国民の利益に繋がるから。投資価値があるから。具体的には、排水・汚水のみを除去する最新鋭の下水処理場の建設など。日本の技術をもってすれば不可能ではない。
「殻付き生牡蠣」が広まれば山や川、そして海はもっとキレイになるのです!
そして「殻付き生牡蠣市場」の発展は、日本に「たくさんのお金と美しい環境」をもたらすのです。